三田市立図書館への指定管理者制度導入を阻止する(・_・)/ホームページへ戻る

業務委託されている図書館で働いていた方にお話を聞いてきました (・o・)



・その方が働いていた図書館では、委託業者を決めるための競争入札が毎年行われ、価格のみで業者が決定されるみたいです。年度区切りの3月31日の夕方に旧業者が引き揚げます。その時、電子レンジ・冷蔵庫・ハンガー・書類ケース・インターネット用のPCなどの備品やコピー用紙などの消耗品を持ち帰ります。その後、新業者が新たな備品・消耗品を持って来ます


新・旧業者間での業務引き継ぎはありません

旧業者としては、新業者や図書館の利用者が困ることになったとしても、利益にならないことに時間を費やす気はないのでしょう。また、旧業者が持って帰るものは備品類だけではありません

・各種マニュアル類
・レファレンスの記録(個人情報は含まない)
・運営のノウハウ
・利用の傾向と対策
などなど

それらを無料で他の業者に渡すことは敵に塩を送るようなもの。利潤の追求が目的の民間業者が行うはずがありません。これでは市民サービスの継続的な向上という視点が入る余地はありません

★これまでの図書館運営の経験が全く引き継がれないので、業者が変わるたびにリセットされた状態から図書館サービスがスタートします

それでは、もし同じ業者が継続して運営したとしたらどうでしょうか? 雇用形態が”契約社員”なので、4年以上継続して働いた場合、会社に正規雇用の義務が生じるため、その前に解雇されてしまうことがあるようです

図書館の民間委託は、図書館として必要な経験の蓄積ができないという致命的な欠陥を持つ制度です

業者が変わった時に、旧業者から新業者に移籍できる場合もあるようですが、新業者に入った人は入社1年目になるため、給料や有給休暇が減ってしまったりするようです。また、図書館の運営をしたことがない会社が入札に参加することもあります。全く図書館運営のノウハウもない会社が最安値で落札して、1年間運営した結果、思ったより儲からなかったということで撤退する、というようなケースもあるようです

運営上の問題もあります

インタビューさせていただいた方の場合は、カウンター業務を主に行い、本の購入などの業務は直営の中央館がやっています。委託の職員では本棚の管理はできないことになっているため、本棚に本が収まりきらなくなっても勝手に本を動かすことはできず、中央館に連絡して直営の職員が来るのを待たなければなりません。また、直営の職員と委託業者の担当者の打ち合わせは月に1回しかなく、委託している図書館で発生する様々な問題について、直営の図書館に報告することについての明確な基準がないため、きちんとした情報共有ができません

業務委託で図書館を運営することはとても無駄が多く、そのなかで働くことにとても疑問を感じた、とのことでした

三田市立図書館に指定管理者制度を導入するということについては、次のように語っていただきました
なぜ指定管理者制度を導入しようとするのか、理由が全く分かりません。経費の削減ができるといっても、同じだけのお金を委託費として民間業者に渡しているだけで、市として本当にコストダウンができているわけではありません。その委託費も業者の懐に入るだけで、そこで働く者には還元されません。市が直営で責任を持って運営しないと、業者がもらった費用をどういったことに使っているのかも分からず、非常に不透明ではないでしょうか


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