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図書館にTSUTAYAとスタバが入るのはイイコト? (・・?



★佐賀県の武雄市図書館は、レンタルショップの「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が指定管理者として運営する図書館です。2013年4月に運営を開始しています。図書館の中にTSUTAYAの書籍・雑誌の販売スペースとCD・DVDのレンタルスペース、コーヒー店のスターバックス(スタバ)が併設されています


武雄市図書館の改修費は7億5000万円です!

武雄市の負担額: 4億5千万円
CCCの負担する改修費:約3億円

2012年09月14日の佐賀新聞の記事では以下のように紹介されています
本体工事費は1億8200万円で、CCCや他の業者への委託料が2億6500万円。CCC直営の「代官山蔦屋書店」(東京)のイメージで改修するため、本棚や家具類購入を含めた空間演出をCCCに委託する。
職員の事務スペースを大幅に縮小し、開架や「スターバックス」が入るカフェとDVD・雑誌などの物販スペースを確保。カフェ・物販スペースの工事費としてCCCが約3億円を投資する。
2階も一部を開架スペースに使い、開架図書は9万冊から20万冊に増える。1階のキッズスペースは広くなり、蘭学館と企画展示室は残す。
開架図書を大幅に増やしていますが、この件については、サーバ管理者日誌というホームページの「シリーズ武雄市TSUTAYA図書館(6) - 開架と閉架について」という記事に詳しく載っていますので、ご覧ください

「蘭学館」という施設は武雄市の蘭学関連の資料を展示していた施設です。当初は蘭学館を残すとしていましたが、実際にはTSUTAYAのCD・DVDレンタルスペースになってしまいました。江戸時代後期、佐賀藩自治領の武雄の領主だった鍋島茂義(なべしましげよし)は蘭学や西洋砲術を研究し、積極的に先進的な技術を導入していきました。武雄市に残る大砲・天球儀・地球儀、天体望遠鏡や蘭学の書物などの蘭学関係資料の大部分は、鍋島茂義の時代のものだそうです。そのような郷土の歴史を伝える貴重な施設をレンタルスペースにしたことに大きな批判があります。三田にも川本幸民(かわもとこうみん)という蘭学の先駆者がいました。郷土の歴史に関する本を所蔵して伝えていくことも、図書館の大切の役割の一つです

4億5千万円もの税金を使ってTSUTAYAを作るのは市の仕事ではありません

三田市立図書館にもTSUTAYAやスタバができると良いと思われるかもしれませんが、その建設費を市民の税金で負担するのはおかしいことです。仮に4億5千万円を三田市の平成25年6月末現在の人口114,724人で割ると、大人も子供も含めた負担額は、3,922円になります。世帯数43,965で割ると、10,235円の負担です

TSUTAYAが出店したいのなら、TSUTAYAの費用で図書館の横にでもお店を作ればよいのです。市がわざわざ図書館の中に誘致することはありません。2013年三田市内のTSUTAYAが1店、閉店しました。利益が上がらなければ撤退するのが民間企業では当然のやり方です。しかし、社会教育施設である図書館の運営は途中で投げ出せるものではありません


参考リンク

佐賀新聞「図書館内にレンタル店 武雄市長が方針変更」2012年12月12日
佐賀新聞「武雄市図書館 改修総投資額は7億5000万円」2012年09月14日
武雄市歴史資料館へようこそ - 鍋島茂義と蘭学
サーバ管理者日誌 シリーズ武雄市TSUTAYA図書館 過去記事一覧


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